治療をしていても効果が乏しく、よくならない難治性片頭痛の方へ。
新薬「エムガルティ」は、片頭痛の発作中にCGRPという物質が増えている事から、そのCGRPの働きを抑え、片頭痛発作が起こるのを抑える新しいタイプのお薬です。片頭痛に対する予防薬になります。
内服薬ではなく、皮下注射薬になります。
期待される効果として、片頭痛の日数が減る、頭痛薬を使う日数が減るということです。
片頭痛は、日常生活に大きく支障をきたします。最適な治療に結びつかず、市販の鎮痛薬では痛みが軽減せず、仕事などに影響を及ぼしている方がまだまだ多いのが現状です。
エムガルティ使用の適応は以下の通りです。
● 頭痛の原因が、片頭痛の診断であること(当院で診断可能です。その他の頭痛との鑑別に当院でCT検査を行います。MRIが必要と判断した場合には、近隣の検査施設にご紹介いたします。)
● 過去3カ月、平均で1カ月のうち4日以上片頭痛がおきる
● すでに医療機関で予防薬(発作抑制薬)で治療をしていても効果が不十分である。または、副作用などで使用できない。
● 小児の方は使用できません。
エムガルティを使用するには医師の専門医資格が必要ですが、当院は基準を満たしており、使用可能です。
エムガルティは、初回に2本、2か月目から1か月に1本、クリニック内で皮下注射します。
使用開始後3か月(3回注射後)を目安に治療効果があり、日常生活に支障がきたさなくなった、または症状の改善が認められない場合は、使用中止を検討します。
滅多にありませんが、施行直後の重いアレルギー反応の有無がないか見るため、注射後15~30分クリニックにとどまり体調確認します。
負担額は、3割負担の方で、初回約27,000円、2か月目以降約13,500円/月の費用がかかります。そのため、適応となるのは片頭痛の予防薬や頭痛頓挫薬を使用しているにも関わらず、頭痛の回数が多い、日常生活への支障度が高い方などです。
片頭痛でお悩みの方、エムガルティに興味がある方など、遠慮なくお尋ねください。